ガレージキットは、墨入れするだけでも充分カッコ良い!
 
HOW TO スミ入れ オンリー 仕上げ
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ガレージキットは、作るのがむずかしくてハードルが高い! と思っていないでしょうか?
実は、そんなこと無いのです。
確かに、綺麗に色を塗って仕上げようと思えば、それなりの道具やテクニックが必要になります。
しかし、ガレージキットの楽しみ方はそれだけではありません。
たとえば、墨入れ(スミイレ:谷やライン部分に濃い色を流し込み、際立たせること)をするだけでも、充分に造形の妙や迫力を引き出すことが出来るのです。
上手に仕上げれば、象牙細工のような高級感を出すことも可能です。
このページでは、墨入れのみで簡単にガレージキットを楽しむ方法を解説いたします。
墨入れに使える塗料は様々あります。 プラモ用のラッカー塗料、エナメル塗料、油絵の具、またはガンプラ用のマーカーなど、油性の塗料であれば何でもオーケーなのですが、ここでは、木工芸に使う着色剤「オイルステイン」というものを使ってみます。
「オイルステイン」は、ガレキ黎明期から墨入れ用塗料として使われてきており、古株のマニアにはおなじみです。油性の塗料ではありますが臭いや引火性が比較的弱く、溶剤も「ペイントうすめ液」等の名前で売られているラッカーシンナー、エナメルシンナーなど、ほとんどの油性溶剤が使えます。(ふと思いついて、オレンジオイル系の家庭用洗剤を試したところ、やや弱いものの、これも使えました)
安全性を考えれば、かなり使いやすい墨入れ剤であると言えます。
「オイルステイン」は木材用の塗料を置いている所であれば、大概扱っています。写真のものは300ml 入りで800〜1000円で販売されている品です。色も茶系を中心に何種類かあり、好みの色合いを選べます。
*写真はクリックで
 拡大できます。
ここでは、オールナット色というやや濃いめのものを使います。
用意するものは、小皿、筆、綿棒、ティッシュペーパー または 捨てても良い布 などです。
キットパーツは、バリや湯口を取り、パーティングラインなどをヤスリで落として仕上げておきます。
下地にメタルプライマーなどをスプレーしても良いですが、墨入れのみであれば特に必要ありません。
まずは、小皿にオイルステインを少量取ります。 そのままでは濃いかも知れませんので、5〜10%量のシンナーで薄めます。
筆に取ってみて、引っかかりなく塗ることが出来れば大丈夫です。
オイルステインを筆に含ませ、
キットパーツのミゾ、くぼみ 等の部分に塗っていきます。
大きくはみ出しても、後で拭き取ってしまうので問題ありません。
髪の毛のうね等にも塗ります。
広い面積には、更にシンナーで薄めて塗りやすくして使います。
塗り終わったら、30分〜1時間 ほど放置して乾かします。
手に付かなくなればオーケーです。
次に、拭き取りの行程に入ります。
まずは細かい部分から。
綿棒にシンナーを含ませ、パーツの表面をなでるようにして、オイルステインを拭き取ります。
するとミゾの部分には残ったまま、余分な塗料を取り除けます。
綿棒はすぐに汚れますので、こまめに新しいものに取り替えるようにしましょう。
小さなくぼみ等は、綿棒が入らないことがあります。
その場合は細筆にシンナーを含ませて拭き取ります。
一度の拭き取りでは、どうしても滲んだオイルステインが広がり、周りを汚しますので、少し時間をおいて乾かしてから、改めて拭き取って下さい。
広い面積の部分は、ティッシュペーパーや布に
シンナーをしみ込ませ、拭き取ります。
塗料が滲んで広がると汚れが目立ちますので、
やはり少し乾かしてから、きれいに拭き取って
下さい。
墨入れが終了したパーツ。
瞳やマーキングは、エナメル塗料などで描いても、キットに
付属していれば瞳デカールを貼っても良いでしょう。
オイルステインで描けない事もありませんが、基本的に広い面積を着色する塗料ですので、細かい描画には不向きです。(ちなみに、写真は無理矢理オイルステインで瞳を描き込んでいるところです)
出来上がったパーツを組み立てて、完成です。
(写真の作品には、弊社のキット付属の墨入れ用デカールを使いました)
墨入れ仕上げをしてから、
やはり綺麗に彩色したいと思い直しても問題ありません。
オイルステインはシンナーで除去できますので、洗い落としてしまえば、また元の状態に戻ります。
(細かいミゾなどに入り込んだ部分は歯ブラシを使ってこすり落として下さい。また、洗い落としには、ツールウォッシュなどの強めのシンナーが効果的です。)
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